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子どもたちを放射能から守るために。はかる、知る。「放射線見える化プロジェクト」

河川敷の放射線量について(東葛地域の計測例から)

2013 年 09 月 13 日 21:53

こどもみらい測定所
こどもみらい測定所
粘土鉱物に吸着した放射性セシウムが、水に流され再堆積したことで、新たなホットスポットが出現するケースが増えています。2013年8月の千葉県柏市での計測で見えてきたことをレポートします。

河川周辺に再蓄積する放射性セシウム

 2011年3月の福島第一原子力発電所事故では様々な放射性物質が環境中に放出されました。その様々な放射性物質のうち、現在でも空間線量率上昇の原因となっているものは、ほとんどが放射性セシウムです。

 環境中のセシウムは様々な鉱物、特に粘土鉱物に強く吸着する性質を持っています。火山国である日本の土壌は、火山噴出物に由来するものが多く、その多くは様々な粘土鉱物を豊富に含んでいます。

 その粘土鉱物に吸着した放射性セシウムが、降雨や河川など水とともに移動し再堆積した結果、事故当初には見られなかった場所に新たなホットスポットが形成されるという現象(再形成現象)が知られています。

 福島県内の阿賀野川、阿武隈川という2つの一級河川におけるこの再形成現象が、昨年NHKのETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているのか』で、紹介放映されました。
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/0610.html 

 今回の柏市内での計測でも、市内を流れる大堀川河川敷が周囲に比べ空間線量率が高くなっていること、さらに水際に近い植生部分ほどより顕著なことが確認できました。

 現地を案内して頂いた方によると、事故当初は、大堀川河川敷よりも、ホットスポットとして知られていた柏の葉公園付近の方が、線量率が高かったとの事でした。しかし、今回の測定結果では大堀川河川敷の方が、線量率が高いという結果がでました。つまりここでもホットスポットの再形成現象があったわけです。

 ところが、同じ柏市内でも利根川の河川敷では顕著な線量率の増加は見られず、むしろ水際に近いほど線量率が低い所がありました。河川敷はすべからくホットスポット化しているわけではないのです。

 先に紹介したETV特集の番組中ではカーブした河川の内側の川底泥のほうが、外側の川底泥よりも放射性セシウム濃度が高い例が紹介されていました。これは流速の早いカーブの外側よりも、流速の遅い内側のほうが粒子径の小さな粘土鉱物が堆積しやすく、結果的に放射性セシウムが蓄積しやすい事によるものです。

 今回計測した利根川河川敷も緩いカーブの外側に位置しています。結果として上流から泥水とともに放射性セシウムが運ばれてくると思われる増水時にも、流速が早いためあまり泥がたまらず、放射性セシウムの蓄積があまり起こらなかったのではないかと推測しています。

 この推測が正しいかどうかを検証するには、より多くの河川の測定事例を蓄積し、検討しなくてはいけません。今後の測定課題のひとつと言えます。(前田)


大堀川の空間線量率分布(地上1m,単位μSv/h)

大堀川の空間線量率分布(地上1m,単位μSv/h)

大堀川の線量警告看板(線量分布図とは異なる地点です)

大堀川の線量警告看板(線量分布図とは異なる地点です)

柏の葉公園の空間線量率分布(地上1m,単位μSv/h)

柏の葉公園の空間線量率分布(地上1m,単位μSv/h)

利根川河川敷の空間線量率分布(地上1m,単位μSv/h)

利根川河川敷の空間線量率分布(地上1m,単位μSv/h)


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