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世界中に生きる力を!全身麻痺で生き抜く姿を追った命のドキュメンタリーを、世界の映画祭へ!

全身麻痺でのスイスへの旅

2013 年 12 月 26 日 11:09

Hanae Uchida
Hanae Uchida
 

 

2010年、スイスの映画祭に私たちは参加しました。
最初の連絡は、映画祭ディレクターからのメールでした。映画「動かない体で生きる私の、それでも幸せな日常」を上映したいとの事でした。

実はその数ヶ月前、アメリカはヒューストンの映画祭ノミネートの連絡を、なんと私が見過ごしてしまった為に受賞を知ったのは映画祭が終わってからだったのです。
上映されるのであれば行きたかった!と言うのが塚田ご夫婦の気持ちでした。

そして決まったスイス。
宏さんは即答でした。自分も参加すると。
まずは映画祭側に、行ってもいいか確認して欲しいというのです。

そして、飛行機は何とかするから、
泊まり先や移動手段を先方と相談して欲しいと。
車での移動や国内線の飛行機は、私も塚田家と経験済みでしたが、国境をまたぐとなると、正直想像が付きませんでした。

更に必要なもの、確認する事は山ほどありました。
入国の際にはまず英語で書かれた医師の診断書、
宏さんの食事や、ケアのために必要な道具や機器、
何かあった時に頼れる現地の医師。

更に宏さんが自身に課した使命として、
現地のALS患者の状況を知る、
患者と交流する、
美術館に行く、
アルプスに登る。

スイスの皆さんのご協力は、感動するほどに素晴らしいものでした。
チェックリストはすごい数でしたが、準備は着々と進みました。
半年掛かりで。

宏さんの場合、乗り継ぎはリスクが大きい為に直行便です。
しかし目指す街、バーゼルに一番近い空港へは直行便が取れず、まずはドイツのフランクフルトへ。
同行者は、ご夫婦以外に息子学さん、宏さんのケアをボランティアで続けていた医学部の学生さん一人。後から現地で、同じく学生時代にボランティアをしていた看護師も合流する事になっていました。

宏さんの必需品はたくさんありますが、まずは命を繋ぐ人工呼吸器です。
宏さんが愛用しているのはポータブルタイプで、小さめの電子レンジくらいの大きさです。これを外出時にはいつも、車いすのお尻の下あたりにセットし、そこから喉元へ繋がるチューブから空気が送り込まれます。
しかし、離着陸時には全ての電気機器を切らなければいけませんので、その時間は手動のポンプで一定量の空気を送り続けます。
ポータブルとは言え、バッテリーの残量や予備の用意に気が抜けません。

宏さんはシートを倒した上に組まれたベッドに横になり、機内の乾燥から目を守る為にゴーグルをかけます。体の痛い所が無いか離陸前に入念に確認。
大掛かりのようにも聞こえますが、塚田家は飛行機での旅行が大好きです。
航空会社の迅速で頼もしい協力もあり、飛行機は離陸しました。

しかし到着して、現地空港の救急隊が機内に上がって来ると、空気が一気に曇りました。
私と奥様公子さんが同行し、宏さんはまずは救急車両で救急室に運ばれました。すると、こんな重病患者が乗って来るなどという情報は聞いていないと言うのです。
挙げ句の果てに、最悪は入国も受け入れられないと。
ここまで進行の進んだ難病患者の方が飛行機に乗ってやって来た事などそれまでに無かったのかも知れません。
先に通常の入国をした2人が、荷物をピックアップして合流し、医師の診断書を見せ、スイスからの迎えの車も到着し、私たちはようやく、どうにか入国する事ができました。

到着から2時間後にやっと空港を出発。
途中渋滞にも巻き込まれ、バーゼルの宿泊先に付いたのは深夜12時近く。4時間のドライブでした。
暖かい笑顔で出迎えてくれたスイスのスタッフに、やっと辿り着けた安心感と感謝の気持ちでいっぱいでした。

宿泊先は、高齢者の障害者施設の1室です。
建物は障害者施設とは思えないほどにおしゃれで明るく、広い中庭があります。

次は、この施設Wohnhaus Claragrabenのお話をしたいと思います。


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